空き家問題
近年、社会問題となっている「空き家」。住宅を所有している誰もがこの問題についての当事者になり得ます。
不動産登記業務を通じて不動産関連法令に精通している司法書士が、この空き家問題に対してお役に立てる存在であるということをぜひ知っておいてください。
空き家問題に関するよくあるお問い合わせ
- 実家を相続したが高齢のため体力的に空き家管理ができない。
- 建物は利用予定がないが、固定資産税が上がってしまうので壊せない。
- 相続人で揉めており、誰が家を相続するか決まっていない。
手続きの流れ
現在空き家になっている建物をいわゆる「問題空き家」にさせないためには、①売る、②貸す、③管理する、の方法を取る必要があります。
- 売る場合
建物はそのままで土地と建物を売却するか、または建物を取壊して土地として売却する方法があります。 - 貸す場合
必要に応じて建物のリフォーム等をして賃貸します。 - 管理する場合
定期的に掃除や建物の空気の入れ替え、点検、修繕、敷地の草刈りが必要です。
自分でできない場合には、専門の業者に依頼する方法もあります。
この①②③を行う場合、所有者の方が法律上有効な「意思表示」ができる状態である必要があります。
所有者の方がお亡くなりになられているときや、認知症等により判断能力が喪失しているような場合には、別途手続きをする必要があります。
所有者の方がお亡くなりになっているとき
相続の手続きを行う必要があります。
所有者の方のご相続人全員で、建物を誰が相続して引き継ぐのか話し合いをして決めた上で、相続登記を申請して名義の変更手続きを行います。
所有者の方が認知症になっているとき
所有者の方の成年後見人等を家庭裁判所において選任して、その後見人等が所有者の方の代理をしたり、サポートをしながら売却等の手続きを進めていきます。